森のようちえん ぴっぱら

自然と人とふれあって生きる その人らしさが芽生えていく おとなもこどもも共に育ち合う 鷹栖の森のようちえん

ポカラ農園さんがぴっぱらのことを書いてくれました。

北見で平飼いの循環型自然鶏卵を作っているポカラ農園さんは、いつも卵をぴっぱらに送ってくれます。「ぽからの便り」でぴっぱらの事を紹介してくれました。ありがとうございます。(おとじろう)

ささやかなこと

 先日、旭川に魚粕の仕入れに行った帰り道、鷹栖町にある「森のようちえんぴっぱら」に卵ケース回収のために立ち寄りました。何かイベントでもやっているのか?と思ったら、いつも通りの子供たちの真剣な遊びの真っ最中だったようです。その「森のようちえん」が、今、存立の危機で揺れています。

 まず「森のようちえん」という言葉の説明が必要かもしれません。「森のようちえん」はドイツや北欧発祥の幼児教育のスタイルです。森の自然豊かな環境の中で子供たちを遊ばせ、自然との関わりの中で感性を育て、自立を促す場とでも言えば良いのだろうか?

 小さな子供達を自然の中に連れ出すと棒や石ころを拾ったり、水たまり、虫や草花何かしら発見をして、そこから子供の遊びは始まったりする。そんな時に大人(保育士)は子供達が安心できるところにいて、それを見守っているのです。

 一昔前の田舎の子育ての場が、このたびの幼児教育無償化の政策では対象外となってしまうのです。建物をもたないということは、この国の制度では、今のところ認めがたいことのようなのです。

 そんな子育ての取り組みをしている親子の場が全国では70か所ほどあるそうです。それが存立の危機に立たされているのです。

 我が連れ合いの仕事である自宅分娩専門の助産師(いわゆる産婆)も今は風前の灯となっていますが、建物を持たないというところは共通しております(因みに自然卵養鶏もまた、卵のシェアでは1%にも満たないローソクの火くらいなのですが‥‥)ささやかな人の幸せが宿るのは、建物のある場所とは限りません。人と人、人と何かが織りなす形のない出来事の中なのです。

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ぽからの便り NO129 2019.3.25 ポカラ農園 中村清幸